○錦町長等の政治倫理条例

平成10年10月1日

条例第26号

(目的)

第1条 この条例は、町政を担う町長及び副町長(以下「町長等」という。)が、町民の厳粛な信託を受けた特別の地位にあることに鑑み、その職務の遂行において廉潔と公正、公平を保持するために必要な倫理及びこれを確保するための手続きを定めることにより、町民の信頼に値する政治倫理の向上を図り、もって清浄で民主的な町政の発展に寄与することを目的とする。

(町長等の行動基準)

第2条 町長等は、町民全体の代表者として町政に携わる権能と責務を深く自覚し、その使命の達成に努め、次に掲げる事項を遵守して行動しなければならない。

(1) 町民全体の利益の実現を目的として行動すること。

(2) 地方自治の本旨に則り、本来の責務を全うすること。

(3) 自らの行動を厳しく律し、品位と識見を養うこと。

(4) 公正かつ清廉な選挙運動及び政治活動を通じ、町民の支持と信頼を培うこと。

(5) 政治倫理に対する政治的、道義的批判を受けたときは、自ら真摯かつ誠実に疑惑を解明し、その責任を明らかにすること。

(政治倫理基準)

第3条 町長等は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 職務の遂行にあたり、廉潔及び公正、公平を損なう行為を慎み、不正の疑惑をもたれる恐れのある行為をしないこと。

(2) 町が行う許可、認可又は請負、その他の契約に関し、特定の企業、団体等のために、自己の地位による影響力を不正に行使することによって、町民全体の利益に反する行為や公正さを欠く取り計らいをしないこと。

(3) 職務権限の行使若しくは不行使又はその地位に伴う影響力の行使により、金品その他の財産上の利益を収受し、又は要求すること及び自己の財産上の利益の実現を図らないこと。

(政治倫理審査会の設置)

第4条 政治倫理に関する重要な事項を調査審議するため、町長の附属機関として錦町政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を置く。

2 審査会は、委員7名以内をもって組織する。

3 審査会の委員の構成は、社会的信望があり、かつ地方行政に関し識見を有する者のうちから必要に応じ、町長が委嘱する。

4 審査会の委員は、再任されることを妨げない。

5 審査会の会議は、公開するものとする。ただし、やむを得ず非公開とするときは、委員の定数の3分の2以上の同意を要する。

(守秘義務等)

第5条 審査会の委員は、職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。又、その者が委員でなくなった後も同様とする。

2 審査会の委員は、その職務を政治的目的に利用してはならない。

3 審査会の委員は、公平かつ適切にその職務を遂行しなければならない。

(町民の調査請求権)

第6条 町民は、町長等が第3条に規定する政治倫理基準に違反する疑いがあると認められるときは、規則で定めるところにより、これを証する資料を添えて町長に調査を請求することができる。

2 町民は、個人の利益又は特定の政治的な目的のために、不正に請求権を行使してはならない。

3 町長は、第1項の規定による調査の請求を受けたときは、直ちに審査会に審査を付託しなければならない。

(審査会の審査及び公表)

第7条 審査会は、前条第3項の規定による審査を付託されたときは、当該事案の適否又は存否の審査を行う。

2 審査会は、前項の審査を行うため、事情聴取等必要な調査を行うことができる。

3 審査会は、第1項の規定による審査を終えたときは、審査の付託を受けた日から起算して120日以内に、審査の結果を町長及び請求者に文書で報告し、併せて審査結果の要旨を公表しなければならならい。

(審査会の措置)

第8条 審査会は、審査の結果、第3条に反する事実があると認められるときは、必要と認める措置を勧告することができる。

2 前項の規定による勧告は、文書をもって行い、かつ理由を付さなければならない。

(町長等の協力義務)

第9条 町長等は、審査会の要求があるときは、審査に必要な資料を提出し、又は会議に出席して意見を述べなければならない。

(照会)

第10条 審査会は、必要があると認めるときは、公務所又は公私の団体に照会して事案の実態を明らかにするものとする。

(虚偽報告等の公表)

第11条 審査会は、町長等が虚偽の報告をしたとき又は調査に協力しなかったときは、その旨を公表するものとする。

(規則への委任)

第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、公布の日から施行する。

(平成19年条例第1号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(収入役に関する経過措置)

2 地方自治法の一部を改正する法律(平成18年法律第53号)附則第3条第1項の規定により収入役として在職するものとされた者が在職する間における規定の適用については、第1条、第2条、第4条及び第5条中改正後の「及び副町長」とあるのは「、副町長及び地方自治法の一部を改正する法律(平成18年法律第53号)附則第3条第1項の規定により収入役として在職するものとされた者」とし、第6条中改正後の「副町長」とあるのは「副町長、地方自治法の一部を改正する法律(平成18年法律第53号)附則第3条第1項の規定により収入役として在職するものとされた者」とし、第5条中改正後の別表第1は次のとおりとする。

錦町長等の政治倫理条例

平成10年10月1日 条例第26号

(平成19年4月1日施行)