九州を意味するつくし(筑紫)とイバラを合わせた名前で、南九州独特の野イバラの意味です。 アクセスマップはこちら
発見当初より非常に稀な植物であると報告されており、発見場所である球磨郡あさぎり町上(旧上村)から下流側の球磨川河川では、迷惑な程咲き誇った時期も有りましたが、
バラ栽培の土台として野生種のツクシイバラが適していた為、盗掘や河川環境の変化に伴い殆ど見る事が出来ないようになってしまいました。
発見の経緯は、300百種を超える新種の植物を発見し1931年に南肥植物誌 を発表した植物学者「前原勘次郎」氏(元人吉高校教諭)が1917年6月9日に、旧球磨郡上村(現あさぎり町上)にて「ツクシサクラバラ」として標本を採取し、東京大学の植物学者である「小泉源一」氏の元に送った後
1918年 |
小泉源一氏がRosa adenochaeta Koidz.と命名 |
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1926年 |
中井猛之進氏が学名組み替え
Rosa polyantha Siebold et Zucc. var. adenochaeta (Koidz.)Nakai |
1953年 |
大井次三郎氏が学名変更
Rosa multiflora Thunb. var. adenochaeta (Koidz.) Ohwi |
1988年 |
籾山泰一氏と大場秀章氏がレクトタイプ標本を選定
(東京大学所有で1917年6月9日に熊本県球磨郡上村で採集された標本) |
2001年 |
大場秀章氏が正式に発表
(通常は略してRosa multiflora adenochaeta と呼ばれているようです) |
2004年 |
熊本県レッドデータブックに絶滅危惧種Ⅱ類として登録される |
2006年 |
3月 「球磨川 ツクシイバラの会」発足 |
ツクシイバラの見分け方
◆特徴1 線毛
紅色の線毛が密生している.特に花序(花のすぐ下の部分)は真っ赤になる程密生する。
◆特徴2 小葉
小葉は5~7枚、深緑色で粗い鋸歯があり、他の野いばらと異なり小葉に光沢がある。
◆特徴3 托葉
托葉(たくよう)は、羽状に細く深く裂ける。
◆特徴4 果実
果実は直径5~8ミリ長さ8~10ミリ程で花柄の荒々しい腺毛は殆ど落ちている。熟すともっと赤くなる。
人吉IC・道の駅にしき・錦町役場からツクシイバラ自生地までのアクセスマップです。ダウンロードしてご覧ください。
人吉ICからツクシイバラ自生地までのアクセスマップ(808KBytes)(PDF:808.1キロバイト)
道の駅からツクシイバラ自生地までのアクセスマップ(796KBytes)(PDF:796.2キロバイト)
錦町役場からツクシイバラ自生地までのアクセスマップ(682KBytes)(PDF:682.5キロバイト)